2007年 09月 10日
建築基準法改正について思う |
今年の6月20日に施行された建築基準法の改正ですが、主に建築確認申請が厳格化された(申請手数料も大幅アップ!)のと、構造計算が厳しく(と言うか、ややこしく)なりました。12月には建築士に関する部分の法律も強化されます。
法改正によって工事中での変更は大きく制限されました。もちろん、確認申請に関わる部分の変更については原則禁止され、変更となる場合は再度審査を受け、審査に合格するまでの間、工事はストップです。そのため確認申請を提出する時点で、実施設計が終了するレベルまで設計を終えておく必要があります。住宅のような小さな建物ならまだしも大きな建物になると設計期間が長いのでなかなかそうはいきません。構造計算についてもある一定の基準を超えると構造適合判定なる別の審査が発生し(審査手数料がべらぼうに高い!)、検査機関も建築士も、そして現場も、建築業界は混乱し、多くがストップしています。
建築士(特に構造設計者)にとっても、クライアントにとっても、施行業者にとっても、そして検査機関にとっても今回の法改正で多くの負担がかかるようになりました。今回の事で僕が実感するのは、少なくともモノづくりという観点から見るととても悲しい法改正のように思えます。
僕が以前より思っている事は、「物事はもっともっとシンプルに成り立つはずだ!」という事です。今の世の中、余分なものがとてつもなく多く身の回りにまとわり付いている気がします。もっともっと人は身軽になれるし、世の中の出来事ももっともっとシンプルであるはずだと思います。もちろん、建築も然りです。
現在僕が設計中の住宅で薪ストーブを採用していますが、その薪ストーブのあるホームページにこんな様な事が書いてありました。
「薪ストーブは普通の暖房器具のようにスイッチひとつで暖まるものではありません。火を起こさないといけないし、しばらくは火の様子を見てやる必要もあります。もちろん薪の手配だって大変です。でもこの敢えて手間ひまをかける事(不便さ)が重要であり、最大の楽しみでもあるのです。」
簡単で便利(時には過剰なまでの装備)、そしてあらゆる責任までも人に押し付ける世の中のシステム。薪ストーブはあくまで一つの例に過ぎませんが、そういった利便性や無責任を必ずしも選ぶのではなく、多少の不便さ、自己責任を敢えて選択する豊かさ。僕はとても大切な事だと思います。
法改正によって工事中での変更は大きく制限されました。もちろん、確認申請に関わる部分の変更については原則禁止され、変更となる場合は再度審査を受け、審査に合格するまでの間、工事はストップです。そのため確認申請を提出する時点で、実施設計が終了するレベルまで設計を終えておく必要があります。住宅のような小さな建物ならまだしも大きな建物になると設計期間が長いのでなかなかそうはいきません。構造計算についてもある一定の基準を超えると構造適合判定なる別の審査が発生し(審査手数料がべらぼうに高い!)、検査機関も建築士も、そして現場も、建築業界は混乱し、多くがストップしています。
建築士(特に構造設計者)にとっても、クライアントにとっても、施行業者にとっても、そして検査機関にとっても今回の法改正で多くの負担がかかるようになりました。今回の事で僕が実感するのは、少なくともモノづくりという観点から見るととても悲しい法改正のように思えます。
僕が以前より思っている事は、「物事はもっともっとシンプルに成り立つはずだ!」という事です。今の世の中、余分なものがとてつもなく多く身の回りにまとわり付いている気がします。もっともっと人は身軽になれるし、世の中の出来事ももっともっとシンプルであるはずだと思います。もちろん、建築も然りです。
現在僕が設計中の住宅で薪ストーブを採用していますが、その薪ストーブのあるホームページにこんな様な事が書いてありました。
「薪ストーブは普通の暖房器具のようにスイッチひとつで暖まるものではありません。火を起こさないといけないし、しばらくは火の様子を見てやる必要もあります。もちろん薪の手配だって大変です。でもこの敢えて手間ひまをかける事(不便さ)が重要であり、最大の楽しみでもあるのです。」
簡単で便利(時には過剰なまでの装備)、そしてあらゆる責任までも人に押し付ける世の中のシステム。薪ストーブはあくまで一つの例に過ぎませんが、そういった利便性や無責任を必ずしも選ぶのではなく、多少の不便さ、自己責任を敢えて選択する豊かさ。僕はとても大切な事だと思います。
by labo-diary
| 2007-09-10 17:27
| 日記