2007年 08月 15日
現場監理の依頼 |
お盆ですが、今日も事務所で仕事をしていると、とある方から電話があり、「家の現場監理だけをお願いできないでしょうか?」というご依頼がありました。ただ、せっかくご連絡いただいたのに、本当に申し訳ないけれど、「現場監理のみのお仕事はお引き受けできません。」とお断りさせていただきました。
実は今回に限らず最近この様な現場監理だけをお願いできないかというオファーがよく来る。多分ホームページに現場の様子をよく紹介しているからだと思うけれど、同じようにこのホームページ内でよく言っているのは、僕は単なる仕事として設計・監理業務を行っている訳ではないという事です。もちろん仕事(労働の対価として報酬を得るという事)として設計業務や監理業務を行うのですが、その目的は良い建物をつくり上げたいとものであって、設計だけを行ったり、現場監理だけを行う事はできず、基本的に建築の最初から最後まで関わる仕事しかお受けする事はできません(知人の設計事務所に助っ人を依頼される場合は別ですが・・・)。もちろん、ご連絡いただく方は工事会社の現場監理に不安を感じて僕のところにオファーをされていると思うので、何らかでもその不安を取り除いてあげたいと思うのですが、それはきっと僕じゃなくて他の設計事務所の方でも可能な事だと思います。だから、他の設計事務所を当ってみてはどうですか?とお答えするしかありません(申し訳ないとは思うけれど・・・)。
実は以前(独立して間もない頃)に1回だけ現場監理だけの仕事を引き受けた事があります。その方は僕の知人で工事途中で現場が不安になり、僕に現場監理(ピンポイント)のオファーをされました。その時は知人なので、なんとか力になれればと思い引き受けたのですが、所詮第三者の現場監理です。公正な第三者の現場監理という、一般的には良い意味で捉えられるのではないかと思いますが、僕は基本的にはそうは感じません。何故なら、設計や工事契約に全く関わっていないからです。ピンポイントの現場監理を行った経験上、現場監理だけの監理は限界があると言う事です。ピンポイントの現場監理をしていて感じたのですが、自分が普段設計している建物とはまるでその内容が違うのです。「こんな材料でいいの?」とか「こんなやり方でいいの?」といくら感じたとしても、設計の内容、つまり契約内容がそうなっているのならば、よほど建築物として法的問題がない限り手直しさせる事はできません。これは現場監理だけに限らず、確認検査機関やその他の検査機関も基本的には同様だと思います。まして設計の内容に関わる事まで踏み込む事はできません。あくまで設計図に忠実に工事がされているかどうかという監理だけです。でも僕は自分が設計していない、自分が不安を感じてしまう設計に対して自信を持って現場監理はできないのです。やっぱり設計者=現場監理者という立場でしか本当の意味で良い建物はつくり上げる事はできないのです。これは単なる僕のわがままかもしれません。でも僕にしかできない事(誰がやっても同じ仕事とは違う仕事)を精一杯誠実にやっていきたい。
実は今回に限らず最近この様な現場監理だけをお願いできないかというオファーがよく来る。多分ホームページに現場の様子をよく紹介しているからだと思うけれど、同じようにこのホームページ内でよく言っているのは、僕は単なる仕事として設計・監理業務を行っている訳ではないという事です。もちろん仕事(労働の対価として報酬を得るという事)として設計業務や監理業務を行うのですが、その目的は良い建物をつくり上げたいとものであって、設計だけを行ったり、現場監理だけを行う事はできず、基本的に建築の最初から最後まで関わる仕事しかお受けする事はできません(知人の設計事務所に助っ人を依頼される場合は別ですが・・・)。もちろん、ご連絡いただく方は工事会社の現場監理に不安を感じて僕のところにオファーをされていると思うので、何らかでもその不安を取り除いてあげたいと思うのですが、それはきっと僕じゃなくて他の設計事務所の方でも可能な事だと思います。だから、他の設計事務所を当ってみてはどうですか?とお答えするしかありません(申し訳ないとは思うけれど・・・)。
実は以前(独立して間もない頃)に1回だけ現場監理だけの仕事を引き受けた事があります。その方は僕の知人で工事途中で現場が不安になり、僕に現場監理(ピンポイント)のオファーをされました。その時は知人なので、なんとか力になれればと思い引き受けたのですが、所詮第三者の現場監理です。公正な第三者の現場監理という、一般的には良い意味で捉えられるのではないかと思いますが、僕は基本的にはそうは感じません。何故なら、設計や工事契約に全く関わっていないからです。ピンポイントの現場監理を行った経験上、現場監理だけの監理は限界があると言う事です。ピンポイントの現場監理をしていて感じたのですが、自分が普段設計している建物とはまるでその内容が違うのです。「こんな材料でいいの?」とか「こんなやり方でいいの?」といくら感じたとしても、設計の内容、つまり契約内容がそうなっているのならば、よほど建築物として法的問題がない限り手直しさせる事はできません。これは現場監理だけに限らず、確認検査機関やその他の検査機関も基本的には同様だと思います。まして設計の内容に関わる事まで踏み込む事はできません。あくまで設計図に忠実に工事がされているかどうかという監理だけです。でも僕は自分が設計していない、自分が不安を感じてしまう設計に対して自信を持って現場監理はできないのです。やっぱり設計者=現場監理者という立場でしか本当の意味で良い建物はつくり上げる事はできないのです。これは単なる僕のわがままかもしれません。でも僕にしかできない事(誰がやっても同じ仕事とは違う仕事)を精一杯誠実にやっていきたい。
by labo-diary
| 2007-08-15 17:05
| 日記